白ポスターと黒ポスター 

至る所に貼ってあったB1サイズのポスター、2種類あったのご存知でした?

A0版ポスター


デザインは全く同一なんですが、背景とキャッチコピーの色が違います。
キャッチコピーの文字色から、勝手に「白版」「黒版」と命名させて頂きました(笑)。

この違い、錯覚でもパソコンで色調をいじった訳でもなく、印刷方法の違いなんです。

白版の背景がくすんで見えるのは、白い紙に金色のインクで印刷したから。
CMYK 4色+特色(金色)の5色を用いた、ごく一般的な印刷方法です。
A4 2つ折りのチラシも、この印刷方法を採用しています。

黒版の背景が光って見えるのは、
金色にコーティングされた紙を使っているためです。
画像部分は、いったん白色のインクを乗せた上でカラー印刷していますが、
それでも下地の色が抜けて黄色っぽく仕上がっています。

並べてみると、黒版がピカピカ光っているのが良く分かります。
西鉄福岡(天神)駅に大量に貼られていたのも黒版でした。

この黒版、個人的にはと〜っても欲しいんですけど、
余ってないでしょうか? 2〜3枚ばかり。(←どこに貼る気だ?)

(2009/4/14追記)
ポスターの寸法は「A0(841mm×1189mm)」とばかり思っていましたが、
どうも「B1(728mm×1030mm)」が正しいようなので、訂正しておきます。

飛梅クリームスパゲティ 

レストラン「グリーンハウス」試食レポートの第2弾です。

通常メニューの中に、「飛梅クリームスパゲティ」なるものがあります。
昨年から気になっていたので、今回注文してみました。税込1260円。

梅肉とクリームソースを組み合わせるとどうなるか、興味をそそられます。

飛梅クリームスパゲティ


シメジ・エリンギ・マッシュルームなどのキノコ類に、鶏肉が入っています。
その上に千切りの青ジソをトッピング。

お味の方は……、微妙。むしろマズいと言った方が正しいかも。
梅風味のキャンディーにクリームソースを合わせたような味です。
梅の酸味ではなく香料臭さが舌につきました。
しかもそのソースが固くて、麺がくっついてうまくフォークで巻けない(泣)。

非常に食べにくくて量も少ない、決して安くないのに味は疑問符つき。
普通に「梅醤油で和風パスタ」をメニューに載せた方が無難かと感じました。

17万人超えていました 

総入場者数について、西日本新聞のサイトには現時点でも掲載されていませんが、
紙面には記載があったようで、確認された方からメールを頂きました。
約17万5000人との事。

11/26の15万人突破から4日間でこの伸びですから、
会期終了間際に駆け込み組が大量発生した模様です。

国立文化財機構のサイトに過去の特別展に対する評価結果が載せられていますが、
今回の入場者数は過去にクリアしたことのある数字だったようです。

 ・「うるま ちゅら島 琉球」(2006/4/29〜6/25)     177,478人
 ・「本願寺展 親鸞と仏教伝来の道」(2007/9/22〜11/18) 197,697人
 ・「京都五山 禅の文化展」(2008/1/1〜2/24)      171,336人

ちなみに一番凄かったのは、コレ。

 ・「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」(2007/1/1〜3/11) 300,171人

なぜか目標5万人と低く見積もっていましたが、やっぱり若冲は若者に強いですね。
会期中に太宰府天満宮の社務所で
「(招待券をもらっても)1時間で見られないので、やめておきます」と断ったら、
「錦の八百屋嫌い」のレッテルを貼られた苦い思い出が……。

事実はむしろ逆で、琳派好きゆえに消化不良を起こしたくなかったんですよ〜。


(2009/9/28追記)
その後、「国宝 阿修羅展」(2009/7/14〜2009/9/27)が、
710,138人とあっさり記録を塗り替えました。

安いパックツアーが取れなくてパスしましたが、
むしろ「行かなくて良かったな〜」と思っている自分がいます。

特別展の図録 

殺人的な重量で話題を振りまいた過去の特別展図録に比べ、
今回は良心的な(あるいはまともな)重量となっています。価格は1冊2000円。

特別展図録の厚さ比較


左側が「国宝 天神さま」(238頁)、
右側が上から「北野天満宮神宝展」(298頁)と「天神さまの美術」(366頁)です。

図録の厚さを測ったところ、実測値として次の数値が得られました。

 ・『国宝 天神さま』 1.9cm
 ・『北野天満宮神宝展』2.35cm
 ・『天神さまの美術』 2.8cm

ページ数の差には出品点数も影響しますが、むしろ解説や論文の量に左右されるようで、
『天神さまの美術』はカラー図版に伍するほど活字のページが入っています。

特別展「国宝 大絵巻展」の図録を読んだ時、これは欲しいと思いました。
その理由がコラムの本数と折り込み図版の多さ。
通常の特別展図録に比べ、明らかにページ数は少ないのですが、
縦長であるべき図録をわざと横長に倒し、
長い用紙を折りたたむことで、より長い画面を1面に収める事に成功しました。

横長の用紙を巻きながら読む絵巻物の特質を踏まえ、
なるべく多くの画面を収録しようとする試みでした。
画面をぶつ切りにし、ハイライト画面を抜粋して拡大する従来の方法には、
全体の流れが分からない問題点があるのです。

今回もこの手法が継承され、承久本は折り込み式で掲載しています。

紙の作品目録


写真は折り込み部分を完全に開いたところ。左右4ページ分ずつあります。
脚立がないと撮影できないほどの幅でした。

コラムは学芸員を中心に、一部外部の研究者が担当。
1テーマ1ページでさらっと読めるように、うまくまとめてありました。

論文については、あまりに執筆者の顔ぶれが手堅すぎて
新鮮味や面白みに欠けるきらいがあります。
新事実の発見や新見解の表示より、過去の議論を敷衍している印象を受けました。

さて問題は、2000円払ってまで買う価値があるのか? という事。
図録は図書館になかなか入らないことを考えると、
専門家なら中古であっても買うことになるでしょう。

普通の人の場合、絶対買えと言い切るには活字部分がもう少し欲しい気がします。
コラム読んで写真眺めてで終わり、というのはあまりに寂しいものです。
この点では、最近吉川弘文館から出た『北野天神縁起を読む』をお勧めします。


(2008/12/5追記)
 この図録、12/1の時点で既に完売になっていたようです。
 まさかとは思いますが、会期中に売り切れてしまったんでしょうか……?
 11/24に知人に頼まれて1冊購入した時は、まだ余裕があるように見えました。

 何年か経ったら、ネットオークションや古書店へ流れるのが常ですから、
 こうなってはその時まで気長に待つしかないですね。
 あとは県立図書館あたりを探してみるとか。

(2009/7/4追記)
 試しに検索したところ、すでに古書店に出ていました。
 ただ、定価の倍近くという値段ですので、店名を挙げるのは控えておきます。
 1500円前後でしたら、買いかなとは思うのですが。

特別展、無事終了です 

本日17時をもって、特別展「国宝 天神さま」は無事終了しました。
当初の心配とは裏腹に、大盛況だったようです。
最終の入場者数については、明日の「西日本新聞」に出ると思いますが、楽しみですね。

スタッフの皆様、お疲れ様でした。(←明日からの撤収作業の方が大変だと思います。)

今回の展示で判明したこと。

 ・道真が九州に2年間しかいなかった事は、案外認識されていない
 ・福岡県民は福岡市天神地区がなぜ「天神」なのか知らない
 ・九博の特別展は「左から入って右へ出る」会場設営が常識だった
  (閲覧ルートが時計回りとなり、巻物とは反対方向の動線になるのですが、
   今回右に入口を設けるまで、問題視されなかったらしい……。)

勝因として、今思いつくまま挙げてみると、

 ・福岡有数の観光地である太宰府天満宮の隣で祭神にちなんだ展示を行った
 ・西日本新聞と西日本鉄道(特に後者)の強力なPR作戦
 ・県内の小学生に無料入場券を配り、保護者の来訪を促した

あたりが考えられますね。
個人的には福岡県内のみならず、山口や九州北部を巻き込んでみたかった感はあります。

さて、会期終了にともない、このブログも一旦終了……のはずでしたが、
まだ書き残している事がありますので、もう少し落ち穂拾いが続きます。